プロットと呼ばれるものを、初めてまともにかいたかもしれない……という訳で、折角なので煮詰まってる部分だけメモ的に上げておきます。どのみち真新しい物語は私には描けないですしプロット晒したところでそう影響はない筈……! その分しっかり読みやすいコマ割りとか画面つくりとか、頑張ろうと思います。
登場人物についても結構勢いでばーっと埋めた感じなので、後々変わってきたりするとは思いますが、今のところこんな感じで考えてます。そして文字に起こすとちょっとコレジャナイ感も湧いちゃうのが、辛いところ……!
・あらすじ
中世ヨーロッパに似た剣と魔法の世界。騎士の身分を剥奪されたちょっと自分勝手な六人の男たちが、紆余曲折を経て冒険者として名をあげ、それぞれに大切なものを得る。じめっとしない大団円を目指す物語。
・一話に出る登場人物
主人公の目的がまず「嫁さんと幸せになる」って時点でもう、このパーティには大した野望も使命も持ってるヤツがいないってバレバレですね! ありふれた小さな幸せのために、大きな冒険をしなければならなくなった、そんな不憫で自由な彼らのお話を描きたいと思ってます。
【アドラー・ゼリウス】 26歳男
町役人の父の元に生まれた平民士官。子供の頃に見た騎士の姿に憧れ、騎士を目指し、実力でその夢をかなえたのだが……。士官学校を首席で卒業し将来を有望視されていたが、あまりに理想の騎士であり過ぎたため、徐々に上層部からは疎んじられる様になる。実力はありつつも組織では扱いづらい者たちを集め、嫌がらせ的に押し付けられる格好で彼らの上官に任命されるも、それは却って似た者同士たちを結びつける結果となった。
平民出身、おまけに整った顔立ちに真面目で誠実な立ち振る舞いと、市民からの支持は高く本人も市井の人々との交流を大切にしている。女性から心を寄せられる事も珍しくないのだが、彼の心の中には恋人である幼馴染の姿しかない。遠くへ遠征に出るとき等は必ず毎週手紙のやり取りを行う程、彼女一筋。「この遠征から帰ったら彼女にプロポーズしよう……」そんなことを馬鹿真面目に考えてしまったばかりに、フラグの罠に陥ってしまった。のかもしれない。
曲者ぞろいの面子の中でも、特にシュリヒターとは士官学校時代からの親友で仲が良い。人に弱みを滅多に見せない彼が、本音で相談できる数少ない相手である。
酒はそんなに強い方じゃないが、付き合い程度には嗜める。ただし翌日に影響するような飲み方はしない等、自己管理は徹底している。
【シュリヒター・フォン・フライゼヒ】 26歳男
没落した伯爵家の子息。家に金は残っていなかったが彼自身は優秀だったため、士官学校は学費免除で卒業できた。アドラーとは士官学校時からの親友。貴族の子弟が多く在籍する中、立場の似ていた二人は自然と親しくなった。逆境から這い上がったという自負が強く、自身の父を含めた周囲の者を「恵まれた環境で育ったにもかかわらず自己研鑽を怠る愚鈍で凡愚な者」と内心では見下していたが、奢ることなく常に誠実真面目なアドラーとの交流を通し考え方を改め今に至る。
知識欲が強くどちらかというと書斎にこもっている方が性に合っているタイプで、パーティー随一の知恵袋的存在。才能には恵まれなかったが魔術に関する知識や興味も深く、努力と工夫でどうにか克服する方法を模索している。無類の酒好きで所謂ザル。酒をこよなく愛する彼にとって、酒に飲まれ無駄に消費する者はもれなく皆軽蔑対象である。いつか世界中の酒と本を収集した書斎を持つのが夢。
顔面偏差値には恵まれており、落ち着いた物腰に惹かれた女性達から言い寄られる事も多いが、大抵は彼の好みとは合致せず、袖にする事が多い。良くも悪くも男女平等主義的であり、女性だからと甘い顔はしない。ただし、自分が身内と認めた相手にだけは滅法甘い。
【ヴィント・ツイニカー】 28歳男
年齢は推定。スラム育ちの孤児。実力主義の帝国軍では度々腕のいい傭兵を正規の騎士隊へ登用しているが、彼もその一人。不本意ながらも生きる為に他人から奪う生活を続けていた子供時代だったが、ある老人との出会いにより無法者の人生から解放される事となる。
口も態度も悪いが不器用ながらも周囲をよく気にかけており、弱者が虐げられている状況を嫌う。特に女性には若干甘く、また女性も好意をもって彼に接する事が多いため、仲間からはよくやっかまれている。パーティ随一のモテ男。その分男(強者)には厳しい。自分が認めた相手に対しては友好的な態度を見せることもあるが、基本的には暑苦しい付き合いは苦手であまり他者と群れたがらない。
致命的な下戸である為酒は殆ど飲まず、乾杯はしても口はつけない。仲間で飲み騒ぐより、可愛い子の隣で一人で過ごす事を好む。同席する女の子にしつこく絡む事もなく金払いも良いので、彼の隣に座りたがる子は多い。モテる事はある程度自覚しており受け身でいることが多い。ただし気の強いタイプは苦手。甘え上手で可愛げのある子が好み。
生まれも育ちも全く異なるが、ティーガーとは幼馴染。恵まれた環境で育った彼への敵愾心が強く、普段から事あるごとにつっかかっている。
兎に角女難に見舞われる確率が高い人。
【ティーガー・フォン・クリーガー】 27歳男
帝国でも有数の大貴族の次男。いつでも自信満々なお調子者としてふるまっているが、実際は思慮深い一面も持つ。厳格な父の元、幼いころから何かと優秀な長兄と比較されて育った過去があり、お調子者の仮面を被る様になった遠因となっている。
親が決めた婚約者がおり彼女の事は憎からず想ってはいるのだが、彼自身にまだ結婚する気が無い為、最近は事あるごとに理由をつけて会うのを避けている。許嫁の事以外でも実家と関わりのある事象から逃げようとする癖があり、本人もそれは自覚している。
育った環境は全く異なるが、ヴィントとは幼馴染。互いに全くウマが合わない為いつも言い争いばかりしているが、剣の腕前だけは認め合っている。見た目は整っているし育ちも良いのにいまいちモテないところもヴィントとは対称的。
酒は飲んでも飲まれるなを標榜する割に、調子に乗って酔いつぶれて爆睡している姿をよく晒している。
【グルック・ハイスブルティッヒ】 24歳男
優し気で幼い面差しからは想像できない負けん気を持ち、非常に喧嘩っ早い。童顔で女顔である事にコンプレックスを抱えており、彼をそのことでからかった者は必ず拳による制裁を受ける羽目になる。
元々は田舎の小さな教会で僧侶としての修行を積んでいたのだが、酔っぱらいと乱闘騒ぎを起こした際、たまたま通りがかった騎士団の偉い人に腕っぷしを認められ神官騎士となった。アドラーの部隊へは衛生兵との兼任で配属される。
聖職者らしく慈悲深く優しい性格ではあるのだが、血の気が多いためすぐにいらぬトラブルを呼び込みがち。お年寄りと子供にはとてもモテモテなのだが、残念ながら女性との良縁はまだない。男らしくてよくモテる、アドラーやヴィントが羨ましいと思っている。
酒はそれなりに強い方だが、あまり飲み過ぎると質の悪い絡み方をしてオラつき始める為、仲間達によって密かにペースが管理されている。
【フラム・ツファレセヒ】 29歳男
貧しい寒村出身の元傭兵。ヴィント同様剣の腕で成り上がった平民騎士。英雄色を好むの言葉通りにお姉ちゃんにちやほやされるのが大好き。気の強い子がタイプで、年上でもどんと来いな男。明るく気のいい、気さくで馴染みやすい性格。年の離れた弟と妹を戦乱で失った経験から、特に子供にはとても優しく接する。一方で、傭兵らしくシビアな損得勘定も得意で仕事とプライベートはきっちり分けられるタイプでもある。傭兵として各地を放浪していた時期が長く、案外顔が広い。
酒は飲め飲めの笑い上戸で少々絡み酒なのが玉にキズ。
【ローザ・シェーン】 25歳女
アドラーの幼馴染で恋人。花を愛する、控えめで少し自分を表現することが苦手な優しい女性。親同士の仲が良く家も隣同士で、子供の頃からずっと一緒に育ってきた。物心ついたときからアドラーとは「おおきくなったらけっこんしよう」と約束する程お互いにお互いしか目に入っておらず、二人の関係を知る者は親でも間に割って入ろうなどと思わない程。とはいえアドラーは良くモテる為彼女は時々やきもきもしてしまうのだが、それはアドラーから見ても同じことで彼女に好意を抱く男も多く、互いにやきもきしながら結局お互いしか見えていない。どんなに遠く離れていても、互いの言葉を乗せた手紙がいつも二人を繋いでいる。
決してバカップルではない(筈)
【リブル・エーアリヒ】 18歳女
暴漢に襲われたところをアドラーに救われた村娘。乱暴で横暴な自国の騎士団を嫌っていたが、自らの立場を顧みず自分を救ってくれたアドラーには特別な感情を抱いている。彼に恋人がいる事はまだ知らない。
【ルース・アンゲネーム】 27歳女
嫁に行きたくない一心で修道女になった美しい町娘。巡礼の途中に立ち寄った村でリブルに出会い、彼女に請われて首都へ同行した。その際に、自分の理想を全部体現した王子様=ヴィントと出会い一目惚れしてしまう。どんな美男にも紳士にも靡かなかった彼女だが、強面だけど不器用な優しさを内に秘めた彼はまさに追い求めていた理想像だったらしく、巡礼をほっぽり出してでも彼を追いかける事を優先すると決める。いつも前向きポジティブ思考で微笑みを絶やさないが、自分の気持ちには素直で正直。己の容姿が異性の目にどう映るか客観的な把握もしており、強かさも兼ね備えている。
たおやかで優し気な見た目と裏腹に、凶悪で巨大な鎚を振り回しドラゴンをも叩きのめす剛の者。といっても腕力で振り回しているのではなく、魔力を用いたカラクリであるため、持久を強いられる長時間の戦闘には向いていない。
《プロット》
第一話 騎士失格の六人
上官を殺害した罪で投獄されてしまう、騎士団分隊長のアドラー。
村人を守るためやむにやまれずの行動だったが、騎士団の不祥事を隠したい一部の貴族の思惑により事実が歪められ、不名誉な罪をなすりつけられ死罪を言い渡されてしまう。
彼の人となりを良く知る隊員たちには当然納得の行く事態ではなかった。どうにかして彼を救い出そうと思案する彼らの前に、この事件でアドラーによって救われた村娘、リブルが現れる。
自らを救ってくれた筈の恩人が、まるで罪人のように扱われながら村を去った。この事がどうしても気がかりだった彼女は、じっとしていられず単身城下へやってきたのであった。
上官殺害の真相を知ったアドラー隊の五人は、再度彼の減刑を願い出るため彼を慕う市民たちを巻き込み行動を起こすも、それでも尚、彼の判決は覆らなかった。
最早最後の手段と、五人は牢を襲撃しアドラー共々国外へ逃れる計画を立てる。
あまりに無謀なこの計画に当のアドラーは一度反対するが「生きて欲しい」と切に願う恋人の想いを知り、彼女の為にも潔い死より生き汚く足掻くことを決意する。
彼を慕う市民たちの手助けもあり、無事街の外へ脱出することに成功したアドラー一行。騎士団はすぐに追っ手を差し向けようとするが、騒動を聞きつけた宰相の命により追撃は取りやめられ、彼等六人は身分を剥奪、国外追放処分とされる事で決着となった。
かくして放浪の身となった一行は、いつか再び故郷の地に戻ると誓い、旅立つのであった。
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